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価値観の対話場 シンクロン

2015/12/06お知らせ

hookwhat

はじめに
フック・モデルとは、人間の行動を習慣付けさせるために考えられたフレームワークです。「きっかけ」→「行動」→「報酬」→「投資」の4つのステップで構成されています。

あなたが使用しているプロダクトやサービスも、あなたの心理を突かれて、知らない間に習慣化しているかもしれません。

あなたの心を惹きつけているプロダクトやサービスを、制作者側の視点から考えてみてくださいネ。

thefookmodel
書籍『Hooked ハマるしかけ』
hook タイトル Hooked ハマるしかけ
著者名 ニール・イヤール (著), ライアン・フーバー (著), Hooked翻訳チーム (翻訳), 金山 裕樹 (翻訳), 高橋 雄介 (翻訳), 山田 案稜 (翻訳), TNB編集部 (翻訳)
出版社 翔泳社
発売日 2014.05.23
内容紹介 ◎フック・モデルの4ステップ
■トリガー(きっかけ):人々に行動を取らすための引き金。外的トリガーと内的トリガーの2つがあり、すべてのフックの始まりとなるフェーズ
■アクション(行動):アクションのしやすさと、それを行うための心理的動機の2つを用いて特定のアクションが発生する可能性を高めるフェーズ
■リワード(報酬):ユーザーを惹きつけるために欲望を生み出させるフェーズ。報酬にはトライブ(集団)、ハント(狩猟)、セルフ(自己)の3つがある
■インベストメント(投資):ユーザーにわずかな仕事をさせて改善を行わせることで、新たなフック・サイクルを作り出す確率を高めるフェーズ
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フックモデルとは?
【A】トリガー(きっかけ)
人々に行動を取ってもらうための引き金。外的トリガーと内的トリガーの2つがあり、すべてのフックの始まりとなるフェーズ.
→(例)Facebookに投稿された友達の旅行写真を見て、同じ場所へ旅行に行きたいと思った。
【B】アクション(行動)
アクションのしやすさと、それを行うための心理的動機の2つを用いて特定のアクションが発生する可能性を高めるフェーズ.
→リワード(報酬)を見越して行われる。
→(例)旅行に行き、旅行先の写真をFacebookに投稿した。
→(外的トリガーの例)メールの着信音によって、メールアプリを開いた。
→(内的トリガーの例)ふと、メールが届いていないか気になって、メールアプリを開いた。
【C】リワード(報酬)
ユーザーを惹きつけるために欲望を生み出すフェーズ.
→(例)Facebookに投稿した旅行先の写真が「いいね」をされた。
【D】インベストメント(投資)
ユーザー自身が次に使う時のために、わずかな仕事をしてもらい、自身でサービスを改善することで、新たなフック・サイクルを作り出す確率を高めるフェーズ.
→(例)友達から影響を受けたいと思い、複数の友達にFacebookの友達申請をした。
【A】トリガー(きっかけ)
人々に行動を取ってもらうための引き金「外的トリガー」「内的トリガー」の2つがあり、すべてのフックの始まりとなるフェーズ.
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<外的トリガー>
有償トリガー:外部の広告、有料チャネル。
・一般的に新規ユーザーに認知してもらうために使用。
名声トリガー:メディアへの露出(好意的な記事)。
・名声そのものは直接購入できるものではない。
・名声トリガーで高い注目を集めたとしても短命に終わる。
口コミトリガー:口コミ
・そもそも人は自分が素敵だと思うことを互いに教え合うのを好む。
自己トリガー:ユーザーの周りの環境に実在する「もの」の一部分を使う。
・登録したサービスからのeメール、ブックマーク、アプリのアイコンなど。
「①有償トリガー」「②名声トリガー」「③口コミトリガー」は、新規ユーザーの獲得を促すものだが、「④自己トリガー」は習慣が形成されるまで継続してつながりを続けるものになる。
(中略)とはいえ…
「外的トリガー」は単なる始めの一歩に過ぎない(p60)
<内的トリガー>
内的トリガーは自動的に心に現れるもので、見ることも、触れることも、ましてや聞くこともできない。
(中略)ネガティブな感情は、力強い「内的トリガー」となり、私たちの日々の日課に大きな影響を与える。
退屈、孤独、失望、混乱、優柔不断などの感情は、時に軽い苦悩やもどかしさを駆り立てる。p61
(例)退屈だと感じた時には、刺激や目を惹くようなニュースの見出しといった「変化」を求める。
(例)ストレスを多く抱え込んだ時には、Pinterestのようなサイトを見て「安らぎ」を求める。
(例)孤独感に苛まれる時には、FacebookやTwitterが人との「つながり」を求める。
(例)自分でも捉えどころのない嫌な感覚の時には、Googleで検索して「払拭」する。
(例)eメールは誰かが自分を必要としているという、自分の存在価値を確認できる。
ポジティブな感情も内的トリガーとなりうる。たとえば、自分の周りにある厄介ごとを解消した際に湧き上がる感情はポジティブなものだが、これが内的トリガーとなるのだ。(中略)楽しみたいという欲求は、退屈な時間をなんとかやり過ごしたいからかもしれない。よい知らせを共有したいという欲求は、よく考えてみるお、人とのつながりを維持したいからかもしれない。p62
【B】アクション(行動)
「アクションのしやすさ(能力)」と、それを行うための「心理的動機(モチベーション)」の2つを用いて、特定のアクションが発生する可能性を高めるフェーズ.リワード(報酬)を見越して行われる。
hook02
スタンフォード大学バースウェイシブ・テクノロジ研究所所長のBJフォッグ博士は、「行動を起こすための3つの要因」を示した。
(1)トリガー(2)モチベーション(3)能力
の3つが同時に存在しなければならない。
意図したとおりにふるまってもらうためには、「(1)はっきりとしたトリガー」を用意し、「(2)アクション(行動)が行われやすくなるよう」に準備した上で、「(3)動機付け」を行う必要がある。p103
<行動を起こすための3つの要因(フォッグ博士)>p75
【1】行動を起こすトリガーが存在する
(例)携帯電話がバッグの中に埋もれていて、電話のベルの音が聞こえなかった。
【2】行動するための能力を持っている。
(例)携帯電話がバッグの中に埋もれていて、取り出すのが難しかった。
<アクション(行動)を行うための能力は、6つの要因に影響される>p84
(2−1)時間:行動を完了するまでに、どれくらいかかるのか。
(2−2)お金:行動を起こすためにかかる財政的費用
(2−3)身体的な努力:行動を起こすために必要な労力の量
(2−4)ブレインサイクル:行動を起こすためにメンタル面で行わなくてはならない努力と集中のレベル
(2−5)社会的な逸脱:その行動がどれくらい他人に受け入れらているか
(2−6)非日常性:行動がどのくらい日常の行動に合うか、あるいは妨害するか
※目的を果たすための、作業ステップは少なければ、少ないほどよい。
※「ユーザーが次のステップに進むために、欠けているものは何か?」を考える。
【3】十分なモチベーションを持っている。
(例)電話がかかってきたが、セールスの電話だと思ったので、出なかった。
<3つのコアモチベーション>p77
(3−1)喜びを追求し、痛みを回避すること
(3−2)希望を追求し、恐怖を回避すること
(3−3)社会的な容認を追求し、否認を回避すること
<4つの認知バイアス>p96-p102
心理学者によれば、人の行動に影響を与える認識上の偏り(認知バイアス)は何百もあるという。4つを紹介。
(1)希少効果:希少性が商品の価値を変え、人の行動に影響を与える
(例)在庫数、残りわずかの商品を買う
(2)フレーミング効果:フレームが商品の価値を変え、人の行動に影響を与える
(例)同じワインでも、千円より1万円の価格のついたワインの方が堪能できる
(3)アンカー効果:初期値との差が、人の行動に影響を与える
(例)商品の本来の価値ではなく、元値(アンカー)よりも安いかどうかで商品を買う
→「セールになっているか、いないか」で商品を買うかを決めようとする
(4)エンダウド・プログレス効果:ゴールに近づけば近づくほど、人は行動する
(例)10ポイントを貯めると無料券をプレゼント、そろそろ10ポイント貯まりそうだ。
<魔法の言葉>
「それを受けるのも、断るのもあなたの自由です」
「それはあなたの自由だ」というフレーズは、私たちが選択を指示されることへの本能的な拒絶を和らげる。母親にコートを着て行けと言われることに不満を持ったり、上司が細かいことまで管理することに対して頭にきたりするのは、心理学者たちの言う「心理的リアクタンス」を経験しているということになる。「心理的リアクタンス」とは、抵抗を意味し、すなわち、人は自主性を奪おうとするものに対して、敏感に反応を返すというのだ。p130
行動を変化させることに成功した企業は、既存のニーズを満たすために、従来の方法と、新しくより便利な方法という明白な選択肢をユーザーに提示している。ユーザーにとっての選択の自由を維持することで、プロダクト(サービス)は新しい習慣を身につけさせた上で、より良い方向へと行動を変化させる。(中略)行動を変化させるには、ユーザー自身が主導権を握っているという感覚を保証しなければならない人はサービスを義務的に使いたいのではなく、自主的に使いたいのである。p134
【C】リワード(報酬)
ユーザーを惹きつけるために欲望を生み出すフェーズ.
予測不能な報酬が望ましい。
hook03
<はじめに>
スタンフォード大学のブライアン・ナットソン教授はfMRIで、賭博を行う人の脳の血流を検証する実験を行った。被験者が賭け事をしている間、ナットソンと彼の研究チーム被験者の脳のどの部分がより活発に働いているのかを検証したのだ。結果は驚くべきもので、報酬を与えられた(この場合は金銭の支払い)時には側坐核は活性化せず、それを期待している時にもっとも活性化することがわかった。この研究により、私達に行動を起こさせるのは報酬自体から受け取る感覚ではなく、その報酬に対する欲求を解放することであることが示された。p108
<3つの報酬>
【1】トライブ(集団)の報酬(p111)
「社会的な報酬」であり、他者とのつながることで得られる。
(例)Facebookの「いいね!」
(例)ゲームLeague of Legendsの「名誉ポイント」
→トロル(他のプレイヤーをいじめて喜ぶ人)を減らすために、スポーツマンシップが高く賞賛に値する行動に、プレイヤーはポイントを与えられる。名誉ポイントはコミュニティ内での勲章であり、「誰を避けるべきか」の指標になった。
【2】ハント(狩猟)の報酬(p119)
ハンターが獲物を追いかけるように、私達は情報や資源を追い求めている。
「物理的な報酬や情報」である。
(例)スロットマシンは、ハントの報酬の古典的な例。
(例)Twitterのタイムラインは、スクロールする(行動)だけで、無限の情報が流れ、魅力的なハントの報酬となる
→タイムラインには「つまらない情報」と「必要な情報」が混在しているため、魅力的で予測できないユーザ体験を演出する。ユーザーは興味のそそるニュースを見つけられることもあるが、見つけられないこともある。ユーザーにとって必要な情報を追い求めている(ハント)。
(例)Pinterestは、スクロールする(行動)だけで、無限の情報が流れ、魅力的なハントの報酬となる
→ユーザーがサイトをスクロールしていくと、一番下に途切れた画像が出ている。画像のチラ見せによって好奇心を掻き立てられ、さらにスクロールしていく。
【3】セルフ(自己)の報酬(p122)
「本質的な報酬」である。専門的な技術や能力の習得、完成への意欲など。個人的な満足感。
人は他のどんな願望よりも、自分には能力があるという感覚を得たいという願望が強い。さらにミステリアスな要素が加わることで、その願望はさらに魅惑的に映る(エドワード・デシとリチャード・ライアンの示した自己決定論より)
(例)ビデオゲームのプレイ
→プレイヤーはゲームを進めるために必要なスキルを得たり、レベルアップしたり、特殊能力を獲得したりする。ゲームを進展できたり、エンディングを迎えたりすることにより、自分の能力を感じたいというプレイヤーの願望が満たされる。達成感、完了。
(例)未読のメール
→eメールも、達成感、完了、そして能力の向上といった一連の流れを作り上げることで、ユーザーにとっては、しばし無意識に行われる習慣となる。未読のメールがいくつあるかを確認することが、多くの場合は完了すべき目的となる。
<予測不可能性(無限の可変性)>
体験の振れ幅が限定されてくると、長く利用するにつれて先が読めるようになり、魅力が失われていく。興味を失わせないためには、(プロダクトや)サービスに無限の可変性が組み込まれていることが必要だ。p140
クリアが用意されているゲーム(進行型ゲーム)は、有限の予測不能性しか提供できないが、他のユーザーがプレイするゲーム(創発型ゲーム)は無限の予測不能性を秘めている。
【D】インベストメント(投資)
ユーザー自身が次に使う時のために、わずかな仕事をしてもらい、自身でサービスを改善することで、新たなフック・サイクルを作り出す確率を高めるフェーズ.
「投資」は「次のトリガー(きっかけ)」を生み出し、フックを回す。
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<「投資」は長期的な報酬のために>
その場で満足感が得られる「アクション(行動)」とは異なり、「インベストメント(投資)」は、将来得られる(長期的)報酬への期待から行われる。
例えば、Twitterにおける「投資」は、別のユーザーをフォローするという形式をとっている。誰かをフォローすることですぐに得られる報酬は存在しない。フォローの投資によって、将来、ユーザーがTwitterをチェックする可能性が高まる。
<「投資」は「報酬」の後に>
「投資」は「リワード(報酬)」を受ける前ではいけない「報酬」を得た後で「投資」を求めるべきである。なぜなら、その報酬に対する「お礼をしたい気分(お返し)」になってから行った方がよいからである。どうやら、お返しをするという行為は、人間同士だけでなく、人間が機械に接する時にも見られるようである。
<人間の心理を突く>
【1】人は何かに労力をつぎこめばつぎこむほど、それを高く評価する。
そして…
【2】過去の行動と一貫性のある行動をとり…
【3】認知的不協和を回避する。
つぎこんだ労力はサービスに対する投資を生み、その投資はさらに、サービスに対する愛着を生む。p168
【1】人は何かに労力をつぎこめばつぎこむほど、それを高く評価する
サービスに費やした労力が愛着をもたらす
組み立て式の家具は、自分で組み立てることで愛着が湧く。
サービスに投資をすることで、そのサービスへの愛着が湧き、さらなる投資につながる

【2】過去の行動と一貫性のある行動をとる
住民に「安全運転を心がけましょう」と書かれた不格好の「大きな標識」を自分の家の前に置くように依頼すると、多くの住民は断る。しかし、「大きな標識」を依頼する前に、10センチ足らずの「小さな標識」を自宅の窓に掲げることを引き受けた住民は、その後、「大きな標識」を快諾しやすくなった。
これは過去の行動との一貫性を好むという人間の特性からである。
サービスへの「小さな投資」が、サービスへの「大きな投資」へつながる

【3】認知的不協和を回避する
イソップ寓話のキツネは、枝からぶら下がるブドウを見つけるが、どうしても届かない。苛立ったキツネは「あのブドウは酸っぱいに違いないから、別に欲しくない」と考えるようになる。甘く熟した美味しいブドウがあるのに、自分がそれを食べられないと考えることは、あまりに不快なので受け入れらない。自分の気持ちに折り合いをつけるために、キツネはブドウに対する認識を変更する。心理学者が「認知的不協和」と呼ぶ精神的苦痛を和らげている。
はじめてビールや辛い食べ物を食べた時には、美味しいと感じるというよりは、拒絶反応を示す。しかし、人は他人がそれを味わっているのを見たり、少しずつ自分で試したりすることで時間をかけて慣れていく。他の人たちが大いに楽しんでいるものを、自分は好きになれないという「認知的不協和」を避けるために、私たちは、ゆっくりと、自分が好きでなかったものに対する認識を変えていく。
【1】サービスに労力をつぎこめばつぎこむほど、それを高く評価するようになる。また、【2】過去の行動と一貫性の高い行動をとりやすくなる。そして最終的に、【3】認知的不協和を回避するために、自らの好みまで変えてしまう。
シンクロンとフックモデル
フックモデルを使用して、シンクロンの議論に循環(きっかけ→行動→報酬→投資)をつくっていくことにより『ユーザーが継続してコメントし続けている状態』を目指します。

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▶議論317:【Labs】フック・モデル

<シンクロンのフックモデルをまとめていきます>
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