創発とは? | synclon blog
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作成日:2015年11月4日
創発とは?
wikisiroari
””創発とは、部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、全体として現れることである。局所的な複数の相互作用が複雑に組織化することで、個別の要素の振る舞いからは予測できないようなシステムが構成される。””
【画像】自然界における創発の例:シロアリ塚
はじめに
「創発の議論」の参考にして頂くために、書籍「群れのルール」から「賢い群れ」が具体的に行っているチームワークについて紹介します。
群れのルール タイトル 群れのルール(The Smart Swarm)
著者名 ピーター・ミラー(著),土方 奈美(翻訳)
出版社 東洋経済新報社
発売日 2010.07.16
内容紹介 虫や鳥たちに学ぶ、集団ですごい成果を生み出すシンプルな法則。進化によって磨き抜かれた賢い群れは、不確実さや複雑さ、変化といったものに驚くほど巧みに対処する。人間が送電網やサプライチェーン、金融市場といった複雑なシステムの管理に手こずる一方で、動物の群れは何千匹という個体の力を活かして生き延びてきた。そんな賢い群れの秘密を解き明かし、その秘密をビジネスや人間社会にうまく応用する方法を考える。
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【A】アリ
エサを運んでいるアリたちを私たちは見ることがあります。各アリたちは個別のルートでエサを運んではおらず、同じルートで運んでいます。さて、アリたちはどのようにしてそのルートを決めたのだろうか?
(A1)アルゼンチンアリの実験
【実験準備】
「アリたち(コロニー)を入れたケース」と「エサを入れたケース」に橋をかける。アリたちが出発して4分の1ほど進むと、道が2手に分かれる。いずれのゴールにもエサがあるが、片方の道はもう一方の2倍の距離がある。アリたちは短いルートを選ぶことができるのか。
【実験結果】
実験を何度繰り返しても、アリたちはしばらく探求した末に、全員短いルートを選ぶようになった。
<最短ルートを選んだ方法>
まず、エサ集めをするアリは通常、たくさんのエサがある場所を見つけた後にフェロモンを分泌して痕跡を残す。巣に戻る道に印を付け、他のアリがそれをたどってエサにたどりつけるようにする。しかし、アルゼンチンアリはエサを探している段階から痕跡を残すのだ。

最初の2匹のアリが同時に分岐点に来たとする。1匹は短いルート、もう1匹は長いルートを進む。短いルートを進んだアリがエサを持ち帰った頃、長いルートを進んだアリはやっとエサにたどり着いたところだ。

この時点で、分岐点にさしかかった3匹目のアリにとって、短いルートのフェロモンのにおいは、長いルートの2倍の濃さになっている。1匹目のアリがすでに往復したからだ。そこで3匹目は短いルートを選ぶ。短いルートはさらにフェロモンが濃くなり、こちらを選ぶアリも増えていく。p25

<ポイント>
自力で2本のルートの長さを比べようとするアリは一匹もいない
アリのリーダがいて、最短ルートを指示したのではない。
各アリが賢いわけではなく、集団としてのアリのコロニーが賢い。
集団としてのアリのコロニーが、短いルートを見い出した(創発)

【応用例】アリのコロニーの自己組織化の原理を基につくったコンピューターモデル
・巡回セールスマン問題に応用
・アメリカン・エアリキッド社が生産や配送ルートに応用
(A2)自己組織化とは?
【自己組織化とは(引用)1】
””自己組織化とは、システムの下位レベルを構成している多くの要素間の相互関係のみに基づいて、システム全体レベルでのパターンが創発する過程である。さらに、全体のパターンを参照することなしに、そのシステムの要素間で規定している相互関係の規則は、局所的な情報のみを用いて実行されている。””
【自己組織化とは(引用)2】
自己組織化という言葉を最初に使ったのは、化学者や物理学者だ。元は砂丘にできるさざ波模様や、特定の化学物質を反応させると浮かび上がる渦巻き模様など、自然発生的なパターンを意味していた。

その後、生物学者がさまざまな生き物の行動を説明するために、この言葉を使い始めた。カリバチの巣の精巧な構造や、特定の種類のホタルが同時に光を放つパターン、ハチや鳥や魚の群れが本能的に取る集団行動を説明するために。

いずれの現象にも共通するのは、だれかが押し付けたマスタープランが存在しないことだ。パターンや形、行動といったものは、あらかじめ存在する青写真や設計図に基づくものではなく、構成要素の相互作用によって、ボトムアップ的に自然に浮かび上がってくる
(中略)
自己組織化の究極的な原因は、まだ謎に包まれたままだ。それでも研究者は、自己組織化を支える3つの基本的なメカニズムを突き止めた。①「分権的な統制」②「分散型の問題解決」③「多数の相互作用」である。
この3つを足し合わせると、群れのメンバーがだれの指図も受けなくても、シンプルなルールに従って意味のある集団行動を取ることができる
出典:群れのルールp20,21
<家族や友達とビーチに行った時の例を考えるp22>
①「分権的な統制」とは?
ビーチに行って、誰かの指示を待ったりはしない。裸禁止やアルコール類持ち込み禁止などのいくつかのルールさえ守れば、何をしようと自由。どこに座れ、何をしろ、海に入れ、海から出ろとうるさく言う者はいない(ライフガードがいばりん坊でなければ)。
→これが「分権的な統制」。
②「分散型の問題解決」とは?
【問題】それぞれの家族は腰を落ち着けるためにビーチパラソル、シートを広げようとする。隣の家族と適度な距離を保ちながら(暗黙の約束事=ルール)、【解決】シートを広げるのにちょうど良いスペースを見つける
そういうビーチを上空からヘリコプターで見下ろせば、シートが等間隔のモザイク状に並んでいるのがわかる。
→これが「分散的な問題解決」
③「多数の相互作用」とは?
ここでひとつの事件が起きる。あなたがシートに腰を下ろそうとした時、何人かが立ち上がって、海のほうを見ているのが目に入った。すぐに何人かが同じことをする。さらに何人かが続く突然、みんなが立ち上がって海を眺めているような状況になり、あなたも急いで同じことをする。
→これが「多数の相互作用」。

最初は数人が気まぐれで見ただけかもしれないが、もし本当にサメがいた場合、その事実は瞬時に集団に伝わる。誰かが「ジョーズだ」と叫んだのと同じくらいの速さで。

【B】ミツバチ(情報の多様性)
春の終わりから夏の初めにかけて、巣に収まりきらないほど大きくなった群れは、通常2手に分かれる。新たな女王バチを古い巣に残し、女王バチと群れの半数が新たなコロニーを作るために飛び立つ。1万5000匹ほどの新たな群れは、たいていどこかの木に集結する。数百匹の偵察バチが周囲を偵察し、複数の候補地から1箇所に絞るわけだが、偵察バチはどのようにして意思決定をしているのだろうか?もちろんリーダーはいない。女王バチは新たな巣を作る場所を選ぶうえでは何の役にも立たない。
(B)<ミツバチによる5つの巣箱の実験>
【実験準備】
ベニア板で作った巣箱を5つ用意し、群れから同じ距離に置いた。4つの巣箱は可もなく不可もなくというレベルだが、1つの巣箱だけが最高の巣箱。群れが成長するために蜜を蓄えたり、幼虫を育てたりするのに十分なスペースがある。研究者たちは4000匹のハチに印をつけた。p51
【実験結果】
ハチたちは、意思決定プロセスを通して、最高の巣箱を選ぶことができた
<最高の巣箱を選んだ方法>
ハチは他のハチへの情報伝達の方法としてダンスをすることが知られている。通常、エサを見つけた際のハチは、ダンスをすることによって「方向」と「距離」を他のハチに知らせている。同じように、最高の巣箱を選ぶ際にも、ハチたちはダンスを踊って情報を伝達する
偵察バチは巣箱を訪れると、ダンスをしてその巣箱の魅力を伝える。最高の巣箱を見てきたハチは、8の字を100回描くことも珍しくない。他の巣箱を見てきたハチは10回ほどしか踊らないことがある。100回おどると5分ほどかかるが、10回程度は30秒くらいだ。長いダンスほど目にとまりやすい。魅力的なダンスを見たハチは、推奨された巣箱に飛び、直接それを調べてみる。盲目的に他人の意見に従い、訪れてもいない巣箱を推奨するためにダンスをすることはない。p52
ただし、バラツキがある。同じ巣箱を評価するにしても、50回ダンスをするハチもいれば、30回、時には10回しか踊らないハチがいる。最高の巣箱を見に行ったハチが10回しか踊らないのに、平凡な巣箱を見に行ったハチが45回もダンスをすることがある。それでも、最高の巣箱から戻ってきたすべてのハチのダンスの長さを合算すると、平凡の巣箱から戻ってきたハチのダンスの合算より長くなる。p59
最高の巣箱の入口付近をうろつくハチの数が15匹前後に達すると、偵察バチの行動に変化が起こる。巣箱から戻ると、木に群がった仲間の間をかきわけるように進み、キーンキーンと特別な高音の鳴き声を出す。彼らは最高の巣箱が定足数を満たしたことを告げていた。実験によって15という数字が定足数であることがわかった。15匹が同時に巣箱の入口に集まるということは、群れとその箱の間を行き来するハチの数が150匹に達していることになる。それは選考プロセスに参加するハチの過半数が、この巣箱を選んだことを意味している。
群れの95〜97%は新たな住かを決めるプロセスの間、ずっと休んでいた。その間待ち受ける巣作りという仕事に備えるために。p54
<ポイント>
5つの巣箱をすべて訪れたハチは一匹もいなかった
最高の巣箱を選ぶ方法は「分権的」かつ「分散的」で行う。
盲目的に他人の意見に従い、訪れてもいない巣箱を推奨するためにダンスをすることはない
群れは個別のハチの判断には頼らない。誰かが群れ全体のために判断を下すのではない。
群れ全体では、個々のハチの知識の単純な合計を上回る意識を持つようになる
多様な情報や視点を集め、アイデアの友好的な競争を促し、投票などのメカニズムによって選択肢を狭めていくことで、集団は短時間のうちに優れた意思決定を下す。p275

【C】シロアリ
サバンナのあちこちに円錐形のシロアリ塚がある。大規模な巣には200万匹ほどのシロアリが暮らしている。コロニーの巣として使われいるのは、地表のすぐ下にあり、シロアリが生きるために大量の菌と共生している。地下の巣に住んでいながら、呼吸をしなければいけないため、二酸化炭素や水分を排出するための仕掛けが必要となる。それが地表に出ている部分である。シロアリ塚は単なる隠れ家ではなく、大きな肺のような役割をしているわけだ。シロアリのコロニーが塚を造るのには4〜5年かかる。自然界で最も高度な建造物の一つであるが、設計図はなく、リーダーもいない。
塚を造るためにシロアリたちは直接的に相互作用するのではなく、塚を通して間接的に協業をして塚を造り上げていく。p128〜

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画像出典:グーグル検索

(C1)間接的協業
土の塊を運んでいるシロアリは、他のシロアリたちが残した土の山に気づくと、自分の荷物もそこに置く。この行動が、後から続くシロアリにも同じ行動を促す。こうして十分な数のシロアリさえいれば、小さな土の山が、瞬く間に相当な高さの柱になっていく。
この現象を生物学者グラッセは『スティグマジー』と呼んだ。すでに出た結果が、新たな行動を促すことを意味している
グラッセはスティグマジーのプロセスは自己組織化の一形態だと語っている。「だれかが土を置いた場所に、自分の土も置く」といった単純なルールに従うことで、シロアリは集団として、自分一人では絶対に造れないようなものを生み出している。p135
シロアリは個体同士が直接コミュニケーションをするのではなく、造っている構造物を通じて互いの行動に影響を与える。構造物が大きくなり、変化するにつれて、シロアリたちの行動も変わっていく。構造物自体が彼らを導くのだ。p134
塚は構造物というよりプロセスだ。例えば、塚の近くにあった木が風でなぎ倒されて、風当たりが強くなったとする。すると変化に合わせて塚の構造を変えるため、シロアリたちは内部の土を移動させる。逆に群れのメンバーが増え、塚の中が息苦しくなると、もっと塚に風を入れて新鮮な空気を取り込もうと、塔を高くする。動的なシステムなのだ。p141
<ウィキペディア>
ウィキペディアは「間接的協業」によって成り立っている。ウィキペディアで新しいエントリーを思いついた人は、まず「スタブ」と呼ばれる短い記事を書く。(通常は)本格的な記事のための、場所を作るだけの作業だ。

スタブはスティグマジーを「環境に変更を加えることを通じた、間接的なコミュニケーション。(例:フェロモンの痕跡を残すアリの行為)」と定義している。p146

最初のユーザーがアイデアの種(土くれみたいなもの)を残すと、他のユーザーが引き寄せられ、追加や修正を加え、最終的には互いの思考を融合させた手の込んだ集合体を生み出すことになる。

ウィキペディアに最初に「スティグマジー」の記事を書いた人には、それがどのように成長し、進化していくかわかっていなかったはずだ。それは後に続く人々、書きかけの記事に気づき、修正を加えたいと感じる人々の手にかかっている。記事を最初から書き始めるより、すでに存在する少々難ありの記事を改良するほうがいい、と思う人は多いはずだ。ウィキペディアは完成したモノではなく、プロセスだ。そして絶対に完成しない。p147

<まず公開する(スティグマジー)>
政府の出す情報といえば、厳しい検討プロセスを経て『これが公式見解だ』と言える状態になったものだ。まず編集し、それから公開するというのが正しい手順で、編集作業もすべて内輪で行われている。それがネットワークツールでは手順が逆だ。

まず公開し、それから編集する。「まず自分の頭の中にあることを書く。それで完成、と言わず、『これが私が今知っていることだ。何か加えることはあるかい?』と尋ねるんだ。p148

我々は管理社会を作り上げた。組織や社会はすべて、管理するためにある。それに対して、新たな手段はすべてを自然発生的なプロセスに任せようとするものだ。p152
個体同士が仲間の努力を引き継いでいけば、共同プロジェクトにおけるごくささやかな貢献も、最終的に見事な成果物を作り上げることにつながる。p275

【D】鳥/魚
200〜300羽のスズメの群れが、コンパクトに一体化して、まるで風に吹き上げられた黒い布のように瞬時に空に舞い上がり、草原に大きな黒い影をつくる。何かに驚いて飛び立った様子はない。p173
何千羽ものカモメが、まるで見えないワイヤーでしっかり結ばれてでもいるかのように、一斉に舞い上がる。p174
(D1)適応的模倣
「適応的模倣」とは、集団に属する個体が互いをよく見ながら、集団がどこへ向かうのか、どんな情報を持っているのかといったサイン(合図)を読み取ることを指す。こうしたサインにどう反応するかによって、集団全体の行動が決まるのだ。p176
リーダーが指示を出さなくても、個々のメンバーが最も近くにいる仲間の行動に目を光らせることで、集団は驚くほど正確な協調行動を取れる。適応的模倣を通じて、群れの端から端まで瞬時に情報を伝達する。p276
(D2)コンピュータシミュレーション「ボイド」
1986年コンピューター・グラフィックスの専門家レイノルズは「ボイド(Boids)」と呼ばれるシンプルなプログラムを作った。
※名称は「鳥もどき(bird-oid)」から
鳥に似た物体「ボイド」に、3つのルールを与えた。
(1)他とボイドと衝突しないこと
(2)他のボイドと離れないこと
(3)全体の流れに沿って飛ぶこと
その結果、ボイドはコンピューター画面上で、きわめて鳥の群れに近い動きを見せた。p187

出典:YOUTUBE(Craig Reynolds – Original 1986 Boids simulation)
(D3)コンピューターシミュレーション「魚」
プリンストン大学の生物学者カズンは、魚は単純なルールに従って動いているという仮説に基づいて、群れのシミュレーションをつくった。「ボイド」と同じように、カズンも個体を包むシャボン玉のような意識のゾーンがあり、それに基づいて他者とのかかわり方を決定している。
カズンのモデルにシャボン玉が3つあった。
(1)「反発のゾーン」で、仲間との衝突を避けるため
(2)「誘引ゾーン」で、仲間と離れ離れにならないためのもの
(3)「方向性ゾーン」で、隣人たちと同じ方向に泳ぐためのもの
「方向性ゾーン」をほぼゼロに近づけると、バーチャルの魚たちはまるで蚊の大群のように無秩序にうろつくようになった。逆にゾーンを少しずつ大きくすると、群れはドーナツ型にぐるぐる回りはじめた。ゾーンをさらに大きくすると、ほぼ同じ方向に前進しはじめた。ゾーンをめいいっぱい広げると、きちんと平行に泳いで泳ぐようになった。群れが一つの形から別の形へと姿を変えるのは、一瞬であった。
バーチャルな魚たちは、相転移(フェーズ・トランジション)と呼ばれる現象を見せていた。重要なのは、このプログラムには『ドーナツ型になって泳げ』といった指示は一切含まれていないことだ。p214,216
通常、群れの先頭を泳ぐ魚ほど、天敵に遭遇しやすい。だがドーナツ型には先頭というものがない。魚たちが整列していることに変わりはなく、互いに行動にもすばやく反応できる。それでもドーナツ型なら特定のメンバーが分不相応のリスクを背負い込むことがない。p217
<バーチャル俳優>
映画「ロード・オブ・ザ・リング」の制作の際、行動ルールをプログラミングされたバーチャル俳優を採用した。エルフの集団が、オークの大群と戦う場面をテストした。エルフには『U字型になってオークを取り囲め』というルールを与えた。U字型になろうと押し合いへし合いする中、戦いの場となるU字の内側がよく見えないエルフたちが出てきた。そうしたら動き回ったり、並び方を変えたりして、みんなちゃんと見通しのきく位置に確保したそんなことはルールに盛り込んでいなかったのに、自然発生的にそんな動きが出てきた。p195
(D4)淡水魚イトヨの実験
実験の目的は、淡水魚イトヨが意思決定をする際にお互いにどれほど強く影響をし合うか? またそれにより賢明な判断を下せるようになるのかを突き止めること。
【実験準備(1)】
水槽に「本物のイトヨ」と「複製のイトヨ」を入れる。本物が複製に慣れてきたら、複製をゆっくり動かして隠れ家の方向に向ける。まるで本物たちが知らない情報を、複製がつかんでいるかのように。
【実験結果(1)】
より多くの仲間が1つの方向に動くほど、それに従おうとする者は増えた。大きな集団の中で、1匹だけが動いても、他の連中はついて行こうと思わない。でも、立て続けに2匹が動くと、カスケード現象が起きて、みんなが動いた。p218
【実験準備(2)】
水槽に天敵の複製のスズキをいれた
【実験結果(2)】
本物イトヨ2匹と複製イトヨを1匹いれて、複製のイトヨを天敵のスズキの前を通過させると、複製に従った者もいたが、複製に従わなかった者もいた。本物の数を増やすと、複製と距離をおいた。
ところが、複製の数を2〜3匹に増やすと、本物が2匹の場合、まったく躊躇せずに複製の後に続き、天敵の前を通過するようになった

集団の状況を見て、自分の考えなど完全に捨て去るわけだ。これはメンバーがお互いの行動を主な判断材料とするシステムの負の部分だ。p220

全体のポイント
(1)ローカルな知識を重視する(情報の多様性を維持する)
(2)単純なルールを適用する(複雑な計算をなくす)
(3)メンバー間で相互作用を繰り返す(ささやかだが重要なシグナルを増幅し、意思決定を迅速化する)
(4)定足数を設定する(意思決定の精度を高める)
(5)個々のメンバーの行動に適度なでたらめさを残す(集団が常に型どおりの解決策を選ぶのを防ぐ)
p280